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夢を食い物にする人たち

昨日は、仕事を休んで、近所の人とおしゃべりしたり、動画を見たりしてすごした。

以前は、こういう休みには、子供や夫に頼まれた片付け物をしてすごしたが、最近はそういうものはもう自分でやってもらうことにした。
ただ、娘の学校では、通学途中で、決められたもの以外の買い物はしていけないことになっているし、帰りも遅いので、そこのところは考慮している。

こういうことで、いつも、子供とではなく、夫との間で摩擦が起こる。
子供は成長するにつけて、だんだんにラクになるが、夫はダメだ。
一番の赤ん坊だ。すぐプリプリと怒る。私よりも暇なのに、どうしてゴロゴロしながら、人を使えるのか神経を疑う。


そうやって、雑事を押しのけて、昨日見たのは、この動画だ。

ずっと以前に「コールセンターを中国に移して、人件費の削減を図る」という報道を目にした時、「客商売なのに、きちんと応対できる日本語を話せる中国人がそんなに中国で集まるのだろうか」と思っていたが、結局、中国で中国人並みの人件費で日本人を使うということだったらしい。

日本国内でなら、最低賃金が定められているけれど、海外でなら、そんなものは考慮しなくてよいし、本当に企業にとってはうまい抜け道だ。
経団連会長が「そうしなければ、海外との価格競争でまける」というようなことを言っていたが、それで企業は勝ち残れるのかもしれないが、働く人たちの人生はめちゃくちゃになってしまう。
そういうことを考えないで平気でいられる厚顔さにあきれる。

それにしても、この人たちの人生はどうなってしまうんだろう。
30歳前後のこの人たちが、なんとかキャリアをつめたとしても、その後、日本で職がつかめるのか。
結局、帰るに帰れなくなってしまうのではないだろうか。
もし、中国国内でまともなキャリアを積むことさえ、できなかったら…?
他人事ながらぞっとする。

そして、息子や娘が育っていく将来がそういう落とし穴に満ちたものであったらと思うと他人事でもいられない。

現状では、「語学」や「海外経験」を将来につなげられるとは限らない。
そういうものにこだわったり、すがったりすることで、かえって将来を見出せなくなる人のほうが多いような気さえする。

この人たちのように、行くも帰るもできない瀬戸際に追い詰められようとする人たちが出かねないことを、知らないわけではないだろうに、「夢」を見させて、自分の商売のネタにする人たちの心中とはどういうものなのだろうか。
by ymznjp | 2007-10-31 08:20