人気ブログランキング | 話題のタグを見る

あほらしいと言いながら

仕事が目白押しなのに、アホらしい、アホらしいと言いながら、今週も「14才の母」を見てしまう。

最初は、もっとけなげに自分の過ちの結果を背負って生きていく少女の話かと思っていた。

涙を流して動揺する親を振り切って子供を生む決心をするヒロイン。
でも、結局、何の覚悟もしていなかったのだ。

妊娠中も着飾って出歩き、高そうな子供服を選ぶのを楽しんだり、
母親学級で、助産婦に子供を育てるのにはお金がかかると聞いて、いまさらながらに「ええっ」と驚いたり、
出産間際に「私、医者になる」と言ったり。

あのね、子供を育てるということは、ものすごくお金も手間もかかることなの。
そんな年で、子供を産むといういうことは、
今できている贅沢や将来の可能性をいっぱいいっぱい捨てるということなの。
それもわからないなんて、この子の「覚悟」って一体なんだったのだろう。
この子の親も泣きながらべらべらといろいろなことを娘に言っていたけれど、そういう肝心なことは言わなかったのだろうかと鼻白む。

そして、今日の放映前に、息子が私に言った。
「ミキのとうちゃんが桐ちゃんを呼びに行ったけど、きっと桐ちゃんがくると、ミキが昏睡状態からさめるんだよね。見え見えの展開」。
「まさか、いくらなんでも、そこまで見え見えの展開はさけるでしょ。スリーピングビューティじゃあるまいし」と私。

だけど、そうなってしまった。もう笑いながら見るしかなかった。
来週は赤ちゃんが危篤になるらしい。でも、きっと大丈夫。気を持たせるだけで、死にはしないよ。

こんな中途はんぱなストーリーにしないで、いっそのこと、
「無垢にして単純、『反対を押し切って愛の結晶を生む私』に酔いしれながら、案外ずうずうしくちゃっかりと自分の意思を押し通すヒロイン」と、「振り回され、ずたずたになる周りの人たち」を
意識的にコントラストをはっきりさせて描いたら、おもしろかったんじゃないかな。

アホらしいと思うけど、来週も見ると思う。突っ込みどころを期待して。
by ymznjp | 2006-12-14 01:03