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私が悪いのか、原文が悪いのか

今日、納品した案件は短めの契約書なのだが、苦労した。
なぜか不要と思われる文字があちこちにあり、破綻していると思われる箇所や単語が不適切に使われていると思われる箇所も多々ある。
そのまま訳せば、支離滅裂な訳文となってしまう。

勝手な解釈を加えることもできないし、読めない訳文を出したのでは翻訳者の力を疑われてしまう。注釈をつけるにしても、翻訳会社の担当者には中国語はわからない。

それでも、考えに考えた末、なんとか言わんとする意味を考え、訳文を作成した。
若干の注釈もつけた。

案の定、夕方になってから、分かりにくい表現を使ってしまった箇所について問い合わせの電話があった。
言われてみれば、指摘の通りだった。
あまりに「問題箇所」が多かったので、つい表現までは注意が行かなかった。

原文が悪いと言ってしまえば事はかんたんだが、ちょっと「定形外」であるだけで、ネイティブでない私にはすんなりと読めなくなってしまう箇所でも、ネイティブやネイティブ並の読解力を持つ翻訳者なら感覚的に意味を読み取れる箇所もあるのかもしれない。

そんなこんなで力不足を感じてしまい、悲しかった。

でも、この翻訳会社とは長いつきあいで、相当数の案件を任せてもらっているので、「ダメな翻訳者」と思われなくてすんだ。

初めて取引する翻訳会社だったら、「支離滅裂な訳文を作成する」翻訳者として、あっという間に縁を切られてしまうところだった。

今日はなんだか気分がもやもやして、仕事に身が入らない(毎日、身が入らないと言っている自分にあきれてしまう)。
by ymznjp | 2006-02-10 20:48