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最初のレートがその人にとって基準になる

明日からまた忙しくなるので、さっさと「続き」を書いてしまうことにする。

実は、こういうシステムに本当に人が集まるのだろうかと思い、いろいろと検索してみたところ、
案外、多くの人がマイゲンゴのトライアルを受けているようである。
しかも、トライアルはかなり厳しく、10%前後の合格率と書かれている。

通常、翻訳会社のトライアルを受けるには、翻訳経験何年以上などの要件を満たさなければならないことが多いが、マイゲンゴの場合、トライアルのハードルが低く、初心者でも受けられるのが、魅力らしい。

合格率10%というと、翻訳業界と無関係の人にはかなりの難関のように見えるかもしれないが、
一般的な翻訳会社のトライアルの合格率は1%程度なので、なかなか翻訳業界に参入できない初心者にとっては喜ばしい広い門であるとも言える。

こうして、翻訳業界に参入するために、ここでまず経験を積んでみようと思う初心者が多数出現することになる。
そして、彼らには、通常の数分の一のレートが提示される。
他の翻訳会社と取引のない初心者は、その料金を聞いて、「翻訳料金とはその程度のものか」と思うようになるだろう。そして、めでたく経験を積んで他の翻訳会社に応募しようとするときにどういうことになるか。希望レートを聞かれた時に、自分から超低料金を提示するようになるのである。
翻訳会社のほうは、自分から「そんな安いレートでよいのですか。もっとあげましょう」などとは決して言わないだろう。
かくして、彼らとともに従来の翻訳会社に超低料金が侵出していき、ベテランが駆逐されて、翻訳はますます「食えない仕事」となるのである。

ほら、怖いシナリオでしょう。
これが現実になる前に、私は逃げ出さなくちゃ。
by ymznjp | 2011-09-28 21:18