ウェブで「完璧な翻訳が」…だってさ

あるサイトに次のようなマイゲンゴを紹介する記事があった。

「1字2円~」と価格が安いことも特長で、しかも24時間対応している。依頼者には、文字数と翻訳レベルに応じて、おおよその仕上がり時間と金額が自動で送信される。請け負った翻訳者は、極力、提示した時間内で翻訳を済ませて依頼者に戻す。依頼から完了までの時間はすべて同社によって管理されている。

 気になる翻訳の質は、どのようにして保たれているのか。まず翻訳者は登録する時に、同社の能力テストが課され、一定以上の翻訳能力がなければ登録すらできない。さらに、翻訳作業終了後には、依頼者にアンケートを実施している。こうして翻訳の所要時間や質を厳しく管理している。


1文字2円と超格安。24時間対応で、厳しい品質管理で「完璧」な翻訳が提供できるとjのこと。

まことに結構なことである。依頼者にとってはね。
でも、今現在、ある程度仕事を得ている翻訳者にとっては、これに飛びつくメリットはないから、「一定以上」とは言っても、初心者や「それなりの人」が登録することになるのだろう。

それに、品質管理のために「依頼者にアンケート」をしたところで、満足できる料金やまともに作業できる態勢を翻訳者に保証できなければ、その貴重な顧客の意見だって反映しようがないような気もするのだが。

そのうち、痛い目に会う依頼者も相当数出てくるのだろうけれど、
こういう「翻訳の価格破壊の試み」が登場するたびに、翻訳業の内実もしらずに(つまり、翻訳というのは、生身の人間が手作業で行う仕事である以上、一定以上の品質を確保するには、翻訳者だってそれなりの投資をしなければならないし、きちんとした生活環境だって必要だということ)、「翻訳料金はもっと安くなるはず」という考えだけはどんどん定着していきそうで怖い。

翻訳業にこれから入ろうとしている人には、「仕事ほしさにこういうシステムに飛びついても、自分の首を絞めるだけだよ。家庭が壊れるよ。身体も壊すよ。」と言いたい。
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by ymznjp | 2011-09-28 09:26